SNS社会と呼ばれている昨今。
日常はシェアされることが当たり前になり、世界中の人びとと容易に繋がれるようになりました。
「何かを成し遂げたい」「自分のスキルを見てほしい」という人にとっては、チャンスに恵まれた時代ともいえるでしょう。
TwitterやInstagramなどのフォロワー数も注目されるようになり、その数字によって仕事が決まることも。企業はこぞってSNSの運用方法を駆使し、集客や宣伝に繋げています。
プライベートやビジネスシーンにおいて、多くの人にとってSNSは避けて通れない道になっているのではないでしょうか。
一方、「SNS疲れ」という言葉も浸透し始めています。
2022年に発表された野村総合研究所『生活者年末ネット調査』の結果によると、5割以上の人がSNS疲れを感じているといいます。一定数の人にとってSNSは日常にストレスをもたらすものだと認識されているようですね。
というわけで今回の記事では、そんなSNS疲れを減らすためにできることや、SNS疲れしやすい人の特徴をご紹介していきます。
「最近SNSを見ると疲れる…」「自己肯定感が下がってきてる…」という方は、ちょっと記事を覗いてみてください。自分らしい生き方を掴むきっかけになるかもしれません!
Contents
SNSのストレスを減らすためにできる5つのこと
SNS疲れを感じている人は、ストレスを減らすために「スマホの電源を切る」「趣味に没頭する」「一人で行動する」「自分に自信を付ける」「SNSをやめる」といったことを試してみましょう。
1.デジタルデトックスしてみる
「デジタルデトックス」という言葉があります。
デジタルデトックスとは、一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことでストレスを軽減し、現実世界でのコミュニケーションや、自然とのつながりにフォーカスする取り組みです。
一定期間スマートフォンやパソコンから離れ、SNSなどのデジタルなコミュニケーションから距離を置くことでストレス軽減、疲労回復などをはかる取り組みです。
具体的にはスマートフォンの電源を落として行動したり、SNSのアプリを一定期間消してみたりすることで、デジタル社会から距離を置くことができます。
デジタルデトックスを行うことで、SNS疲れの解消も見込めるでしょう。
ちなみに筆者はデジタルデトックスをしたことがあります。スマホの電源を消して行動すると、驚くほど「今」に集中できることに気が付きました。今現在目の前で起きていること、音や匂い、感情に集中することで、心が浄化され思考もシンプルになったように感じました。
ちなみにデジタルデトックスは、デジタルを完全に手放すことではありません。デジタル社会と自分の適切な距離を知り、より快適で健全にネットと付き合うために行うものです。
2.趣味に没頭する時間を作ってみる
趣味に没頭することも、有効なSNS疲れ対処法でしょう。
SNS社会の現代、無意識にスマートフォン中毒になってしまっている人も多いのではないでしょうか。
一日中SNSに張り付いていたり、メッセージに返信したりしていると、自分だけの時間が少なくなってしまいます。
思い切ってSNSを忘れ、自分の趣味に打ち込む時間を持つことで、ストレスを軽減できるのではないでしょうか。
特に運動や自然のなかでのアクティビティがおすすめですが、自分が好きなことなら何でも良いと思います。
「本来自分が好きだったこと」を取り戻し、デジタルではない現実の世界を充実させましょう。
3.一人の時間を作ってみる
SNS社会の大きな特徴に、「いつでもどこでも人と繋がれる」というのがあるでしょう。これは大きな強みでもあるのですが、一方でSNS疲れを引き起こす要因にもなりえます。
常に人と繋がっていることで、自分だけと向き合う時間が取れなくなってしまう恐れがあるでしょう。
SNSでは常に誰かが何かを発信しています。周囲のメッセージやシェアされた内容に反応していると、「自分」がなくなってしまうリスクも。
影響力のある誰かの発信したメッセージを、まるで自分自身の考えのように捉えてしまう。そうして評価を多く集めた内容が仮に自分の考えと違ったとしても、自分が間違っているように錯覚してしまうことも。
SNSの意見に振り回されず、「自分」を強く持ち続けるためには、「一人の時間を持つ」ことをおすすめします。
一人になり、自分が好きな本や映画を楽しむ時間。自分が好きな人と会って会話をする時間。好きな音楽に身を任せる時間。
自分と向き合い、自分が本当に大切にしたいものを再確認することで、SNS疲れを軽減でき、ネットとうまく付き合っていけるのではないでしょうか。
4.自分に自信を持ってみる
SNSにより自己肯定感が低くなり疲弊してしまう方は、自分に自信を持ってみてはいかがでしょうか。
twitterやInstagramでは、充実した私生活を共有する人もいます。そういった内容を目にすることで、「自分なんて」と比較して落ち込んでしまう人は多いのではないでしょうか。
まず、自己肯定感が低い人がSNSをやり続けるというのは無理があるように感じます。しかし、周囲との関わりがあったり、仕事の関係だったりで、SNSをやらないといけないこともあるでしょう。
SNSで自己肯定感を下げたくないときの対処法はシンプルで、自分に自信を持つこと。
自分にとって「これだけは誰にも負けない」とまでいかなくても、「周りよりちょっとだけうまくできること」を振り返ってみましょう。その自分が得意なことを地道に続けていき、自信を付けます。
すると、SNSで華々しい内容を目にしても「自分にはこれがある」と自己肯定感を維持することができるでしょう。
「自分は自分」だと割り切ることで、SNSとの付き合いは格段に楽になります。
5.SNSをやめてみる
どうしてもSNSに疲れてしまい、しまいには毎日気分が落ち込んだり、体調にまで変化が出てしまったりしている人。
思い切って、SNSをやめてみましょう。
単純に向いていないという可能性があります。
いきなりやめることに抵抗がある場合は、アカウントを消去せずアプリを消してみるのがおすすめです。
自身のアカウントが残ったまま、スマートフォンからSNSの存在を消すことができます。
それで落ち着かない時間が続いたなら、もう一度アプリをダウンロードすれば良いのです。距離を置くことで、その物事の重要度が分かることもあるでしょう。
筆者はLINEをやめたことで毎日が好転しました。よければこちらの記事もご参考にしてください。
SNS疲れを起こしやすい人5つの特徴
SNS疲れを起こしやすい人の特徴として、「気にしすぎる」「ネガティブ」「承認欲求が高い」「社交的に振る舞える」「流されやすい」が考えられます。
自分が当てはまっていないかチェックしてみましょう。
1.気にしすぎる
さまざまなことに対して気にしすぎてしまう人は、SNS疲れを起こしやすい傾向にあるでしょう。
たとえば自分がシェアした内容。周囲の反応により、「まずいことを言ってしまったのではいか」「嫌われたのではないか」と思い悩んでしまう人は、不特定多数の人に見られるSNSは向いていないように感じます。
また、「フォロワー数」や「いいね数」の増減に振り回され落ち込んでしまう人も、SNSをやればやるほど疲れてしまうでしょう。
ほかにも、誰かが共有した内容が自分に当てはまるものだった場合に、必要以上に落ち込んだり考えすぎたりしてしまう人も、要注意です。「自分は自分」という強固な考えを持って向き合うと良いでしょう。
2.ネガティブ
シンプルにネガティブな人は、SNSの内容に落ち込んでしまうことが多いでしょう。
SNSには、ポジティブな内容だけが共有されるわけではありません。厳しい意見やアンチコメントが寄せられることもあります。
特にそれが自分に向けられたものだった場合、落ち込まない人の方が少ないでしょう。ネガティブな人ならなおさらです。
SNSは自分の共有した内容に対し、素直な反応が寄せられるので、そういった文化に慣れない人は付き合い方を考える必要があるでしょう。
3.承認欲求が高い
SNSは承認欲求が高い人のツールというイメージがあるかもしれませんが、実は承認欲求が高いがゆえに疲れてしまう人も多いのです。
自分を「認められたい」「評価してほしい」と考えている人の中には、SNSでの反応で自分の価値を判断してしまう場合もあります。
良い反応が続いていれば問題ないのですが、もしマイナスな反応を寄せられた際、落ち込んで立ち直れなくなってしまう危険性も。
承認欲求が高い人でSNSを続けていきたいのであれば、「周囲がなんと言おうと自分は素晴らしい!」という考えを常に忘れないようにしましょう。
4.社交的に振る舞える
社交的な人はSNSをうまく活用している印象ですが、本来内向的でも社交的に「振る舞える」人は注意が必要です。
社交的に振る舞える人は、SNSでも多くの人と繋がりを持っている場合があります。そうするとメッセージが溜まったり、自分の発信した内容にたくさん反応が寄せられることもあるでしょう。
しかし本来内向的で一人が好きな性格ゆえに、いつでも人と繋がっている事実に疲弊してしまうことも。
自分が気軽に発信した内容で多くの反応があったり、プライベートを不特定多数に知られていたりする状況に嫌悪感を抱いているなら、実はSNSに疲れている可能性があるので注意が必要です。
5.流されやすい
特にSNS疲れが顕著に出るのは、流されやすい人なのではないかと思います。
先述したとおり、SNSにはさまざまな意見が横行します。なかには、まったく真逆の意見がどちらも支持を集めていることも。
SNSで評価の高い意見が「正義」だと感じてしまう人は、ネットによりかなり振り回される可能性が高いでしょう。
また、支持されている内容が「嘘」「フェイク」の場合がないともいえません。
周囲の意見や多数派に流されやすい人は、特にSNSとの付き合い方には注意が必要です。
「自分は本当にこの意見に賛同しているのだろうか」と、常にネットの内容を疑ってみることをおすすめします。
まとめ 自分らしい生き方を!
以上、SNS疲れを解消させるための方法を考えてみました。
多種多様な意見が入り混じるSNS。あまりにも多くの価値観や人間で溢れているので、「何が自分にとって正解なのか」分からなくなったり、「自分は暮らしはこの人に比べて充実していない」と比較してしまったりせざるを得ないでしょう。
そんな世界とうまく付き合っていくためには、「自分」をしっかり持つことが大切。
誰とも比べず、誰にも流されず、ありのままの自分に自信を持てるようになったとき、余裕を持ってSNSを楽しめるようになるのではないでしょうか。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
参考:野村総合研究所『生活者年末ネット調査』
<書いた人>
miki/ワーケーションライター。東京(の端)と地方を行き来する2拠点生活。無類のカフェ好き。お問い合わせはこちら→mikiworkation@gmail.com