リモートワークが普及し始めた現在、仕事と休暇を掛け合わせた「ワーケーション」を楽しんでいる方も多いでしょう。
しかし、「一人で仕事をするのは寂しい・・・」「オフィスで働いているときより孤独を感じるようになった・・・」という人も一定数いるのではないでしょうか。
株式会社クロス・マーケティングと山梨大学生命環境学部地域社会システム学科が2021年3月に行った調査によると、ワーケーション経験者の約半数が1人旅とのこと。
私自身一人旅のワーケーションを繰り返し行っていますが、時には寂しさを感じることもあります。せっかく美しい景色や美味しいものを食べたのだから、たまには誰かと共有したくなったり…。
そんな、ワーケーションの寂しさを払拭したい方におすすめなのが「ソーシャルワーケーション」!
Contents
ソーシャルワーケーションとは?
ソーシャルワーケーションとは、「リゾート地でのリモートワーク」と「参加者との交流」をテーマにしたツアーで、交流型ワーケーションとも言います。
もともとは株式会社グローバルエージェンツが、住人との交流に特化したアパート「ソーシャルアパートメント」入居者を対象として行っていたプランですが、モニター期間以降は誰でも利用できるようになりました。
詳しくはこちらをご覧ください。
ソーシャルワーケーションの魅力
それでは、ソーシャルワーケーションにはどのような具体的な魅力があるのか見ていきましょう。
ワーケーション仲間と交流できる
ソーシャルワーケーションの魅力は、なんといってもツアー参加者との交流ができること!
ツアー初日に、15〜20名ほどの参加者との交流会があります。そこである程度気の合う友人ができるので、ワーケーション期間中も一緒に遊んだり、観光したりすることができます。
仲間がいることで行動範囲も広がりアクティブ滞在を楽しめるのが、ソーシャルワーケーションの大きな魅力なのではないでしょうか。
さらにはツアー中にできた友人とは、その後もワーケーション仲間として交流が続くこともしばしば。ワーケーション仲間が増えれば、皆で計画し別の観光地へ行くこともでき、無限に旅の可能性が広がっていくというわけですね。
参加者全員が同日スタートなので馴染みやすい
ソーシャルワーケーションのツアーは、基本的に参加者全員が同じ日にスタート。全員がはじめましての状態で始まります。
ゲストハウスなどすでにできているコミュニティに入るのではなく、まったくの新しいコミュニティに入っていくことで馴染みやすいメリットがあります。
ホテル滞在なので快適
ソーシャルワーケーションは、ホテル滞在のツアー。一人につき一つ、水回りの設備・デスク付きの客室が用意されています。
ほかにも、交流用のラウンジやコワーキングスペース、カフェバーなど館内施設を利用できるので、充実した快適なワーケーションライフが叶います。
株式会社グローバルエージェンツ/ソーシャルアパートメント
ソーシャルワーケーションを実施するグローバルエージェンツは、交流に特化した「ソーシャルアパートメント」の運営やホテル事業を行っています。
ソーシャルアパートメントは、通常のワンルーム型マンションに交流を目的としたラウンジを作ることにより、住人同志のコミニュティが生まれる仕組みです。住んで生活するだけではなく、交流を自身の成長に繋げる体験を提供。
住人同士の交流を楽しむ新しい形のアパート・マンションで、シェアハウスとは異なり、通常のマンションのようにプライベート空間も確保されているので自分の時間も住人との交流も大切にできます。
ソーシャルワーケーション、体験してみた!
百聞は一見にしかず。ということで、ソーシャルワーケーション、体験してきました! 今回は実際に参加したソーシャルワーケーションツアーの赤裸々レポートをお届けしたいと思います。
ちなみに筆者が参加したのは11月初旬開始の1週間プラン。まだ半袖で過ごせる暖かい時期に滑り込み、いまいち満喫できなかった夏休みを取り戻そうという目論見です。
1日目
ドキドキのツアー初日が始まりました!
13:00
沖縄上陸! まずは県庁前駅の樂園カフェでほっと一息。ホテルのチェックイン時間まで時間があるので、那覇中心部の景色を見ながらゆったり作業します。
普段とは違う南国めいた新鮮な景色に思わず心踊る!
この後の交流会のことを考え「これからどんな出会いがあるのだろう…」と半分わくわく、半分緊張で過ごします。
15:00
チェックイン時刻になったので、ホテル「ESTINATE HOTEL那覇」へ向かいます。
にこやかなスタッフさんにワーケーションプランだと伝えると、今後のスケジュールを簡単に説明してもらいました。
そして気になる客室へ!
シンプルながら快適な客室! 水回りの設備もばっちり、作業しやすそうなデスクも付いています。
「これから1週間ここを拠点に過ごすんだ…!」と思うともう勝ち確定。仮に友達が一人もできなかったとしても楽しく過ごせるでしょう。
18:00
いよいよ交流会の時間となりました…!
場所は1Fのカフェバー「ESTINATE LOUNGE那覇」で行われます。
ワーケーションの交流会の際は貸切でしたが、普段は誰でも利用できるカフェバーです。
着くと、大体の参加者が集まっていました。社交的ではない私は端の席に座り、一人ひっそり身を潜め周囲を観察します。
どうやら4割弱が一人参加、6割ほどが友人と参加しているようでした。
そうか…! 友人と来ている人もいるのか…!
これは結構な盲点。全員が一人参加だと思っていたので、この時点でやや心折れ気味でした。すでに形成されたコミュニティの中に入っていくのが苦手な筆者。ここからどう友人を作るのか…。
ふと隣を見やると、どうやら一人参加の方が座っています。真剣な面持ちでパソコンを凝視しているので、話しかけるタイミングを逃してしまいました。
大事な初動、誰にも…話し…かけられなかった…
項垂れる私の心情はつゆ知らず、交流会が始まります。食事が用意され、パーティー形式で会が進みます。
パーティ形式ということは、あらかじめ席が決められているわけではないので、自分でアクションを起こさなければ一人ぼっちです。依然として端の席から動けない私はこう思います。
ここから一週間… 誰とも話せなかったら、一週間ホテルに籠ることになるかも…。そんなのもったいない…!
意を決し立ち上がり、同年代と思しき人たちに話しかけてみました。
なんと話しかけたグループは同い年。一気に打ち解けられました。その後は調子に乗って積極的に参加者に話しかけ、ほとんど全員と話すことができました。
ツアー参加者は交流を目的に来ている人がほとんど。話しかけたら皆さん気さくに対応してくれました。
ああ、良かった! 良い眠りにつけそう!(涙)
結果的に大円団で初日は終了。ぐっすり眠れました。
2〜5日目(平日)
さて鬼門(?)の交流会を終え、2日目からはリラックスして過ごせました。
平日は、基本的に日中は那覇都心部で仕事、夜はラウンジで参加者の方々と大富豪に興じる時間を過ごしました。
沖縄ワーケーション平日の様子をざっと見ていきましょう!
朝
朝は、那覇のカフェで、仕事をしつつ朝ごはんを食べながらのんびり過ごしました。
私はカフェが大好きなので、朝昼晩通して可能な限り多くのカフェに行きました。
特に美味しかったのは、C&C BREAKFASTのパンケーキとBETTER GIRLのシュクシュカ(イスラエル料理)。
昼
お昼は、定番の沖縄そばや沖縄限定バーガーチェーン店「A&W」でハンバーガーを食べました! 沖縄ならではの味を堪能できて最高でした…。ああ、写真見るとまた食べたくなる。
お昼は、沖縄在住の友人とご飯を食べることもありました。沖縄県民のみぞ知る通な居酒屋さん(お昼はランチ営業)に連れて行ってもらえたり、楽しかったです!
仕事がひと段落すると、散歩に出ることが多かったです。平日の国際通りは人通りもまばらで、歩きやすくて良かったです。
時間がある時は猫探しの旅に! 沖縄はとにかく猫さまがたくさんいます。猫好きにはたまらんです。
夜
そして一番楽しいのが、夜!!
夜はツアー参加者専用ラウンジで、近くのスーパーやコンビニで買った夜食を食べながら交流している人が多かった印象です。
ほかにも夕方からカフェバーでお酒を飲んだり、近くの居酒屋で飲んだり、それぞれのナイトアクティビティを満喫していたようです。
私は大富豪が大好きなので、ホテルで貸して出してくれるトランプを持ち寄ってラウンジで早朝までやっていました。
ちなみに、8割負けていました。
6~7日目(休日)
待ちに待った休日!
土日は仕事が休みなので1日フリー。沖縄観光のチャンスです。
というわけで私は、ツアー参加者の皆さんとフェリーで離島まで遊びに行きました。
やっぱり、観光してる感があるのは圧倒的に休日です。土日休みの参加者も多いので、スケジュールを合わせやすいのもよかったですね。
休日のアクティビティで、参加者の方々とさらに仲を深められた気がします。ラウンジでの交流だけでなく、一緒に観光をすることでより会話も弾み、旅の楽しさを共有できました。
せっかく仲良くなれたばかりなのに、もう帰らなきゃいけないのか…
…と、最終日は寂しい気持ちになりました。
もう1週間いても良かったのかな? と思いましたが、那覇は1週間あれば十分満喫でき、それ以上だとやや飽きてしまうようにも思います。やっぱり観光地の滞在は1週間くらいがベストなのではないでしょうか!
沖縄ワーケーションの様子は、詳しくは下記の記事をご覧ください!▼
ソーシャルワーケーションの感想
以上がソーシャルワーケーションツアー7日間のリアルでした。
いやあ本当に、楽しかった。現地で友人が出来たことにより行動範囲やできることも広がり、一人で行くワーケーションより数倍充実していました。
ただ、常に自分で動き、友人を作ったり、アクティビティに参加しないと、何も起こらないのは事実です。もとからホテルに篭りたい人は良いのですが、ワーケーションツアーで交流したい場合、受け身では難しいのかなと。
「一週間とにかく充実させる!」という確固たる意思で、殻を破るつもりで臨む精神は必要だと感じました。
ソーシャルワーケーション参加者に聞いてみた!
さて、ここまでは私の主観でソーシャルワーケーションの感想を述べてきました。しかし、他の参加者の方の意見も聞きたいですよね。
というわけで、数名の参加者にソーシャルワーケーションの感想を聞いてみました!
普段仕事関係でワーケーションをしに行くことが多いのですが、 今回、気分を変えて沖縄に一週間くらい滞在してみようかなと思ってツアーに参加しました。
交流型のワーケーションは初めてでした。実は、交流型だとは知らずに、単純にツアーの方がお得だと思い参加したんです。
実際に参加してみて、ツアーにはさまざまなバックボーンの方がいて、いろいろな関わり方ができることが面白いと感じました。
一人でワーケーションをすると、一週間ずっとホテルに籠ることもできちゃいますよね。でも交流型だと、そうじゃない選択肢が広がる。それがすごく良いなと思いました。
最初の1日目の交流会で、ある程度どんな人がいるのか知れます。そこから先の関わり方は完全に自由なので、個人的にはやりやすかったです。
最初に交流する場があり、そこで参加者と仲良くなれる仕組みが良かったですね。人数も(今回は16名)ちょうど良かったかなと。
友人同士で来ている人もいましたが、私は気にならなかったです。人によっては入りづらいと感じるのかもしれません。
ソーシャルワーケーションに参加したのは、今回が初めてでした。
今回のソーシャルワーケーションでは、同じ1週間の期間を16名の参加者の皆さんと共に過ごしました。
他の参加者の皆さんとは初日のウェルカムパーティーや共有スペースでの交流を通して親しくなりました。
夜には国際通りへ沖縄料理を食べに行き、週末にはフェリーで離島に遊びに行くなどのとても楽しい時間をともにした結果、沖縄から帰ってからも絶対に会いたいなと思うような大切な友達ができたのはとても嬉しいサプライズでした。
僕は東京で会社員をしているため、平日の昼間は普段どおりにリモートワークをしていました。
正直なところワーケーション期間中はあまり仕事が手につかなくなるのではないか? と参加前には懸念をしていました。
でも実際には静かなホテル内のコワーキングスペースの中で、皆さんの真剣に仕事に取り組む姿勢に刺激を受けながら集中して作業することができました。
夜に沖縄の楽しい時間が待っていると思うと、オンオフを切り替えていつも以上に生産性高く取り組むことができた気がします。
1週間という期間は、ちょうど良い長さだったと思っています。
数日間で観光地を忙しなく廻るだけの旅行とは少し違う、ある程度の期間滞在して美味しいごはん屋さんや綺麗な場所でゆっくりする旅の面白さに気が付きました
また1週間という限られた時間だからこそ、一瞬一瞬を悔いなく過ごすぞ!というマインドを維持できたのではないと思います。
ソーシャルワーケーションはとても充実した1週間だったので、必ず次も参加したいと思っています!
私はソーシャルアパート居住者の友人と、グループで参加しました。
普段会わない方とお会いできるのが、素直に楽しかったです。終わってから振り返ると、想像以上に満喫してたなーと初めて気付きました。
特にソーシャルアパート居住者以外の方も沢山参加されていた点や、それぞれ参加目的が異なるなか同じ空間に暮らし、ソーシャルアパートのようなプライベートも確保できる環境で好きな時に皆さんと共に仕事をしご飯を食べに行ける、ある意味都合の良い環境がお気に入りでした!
グループでの参加も楽しかったのですが、次回は1人でも参加してみようかなあと考えています。
期間は1週間だと仲良くなり初めで終わってしまうため残念ですが、今後継続的にまたお会いしたいなと思います!
三者三様の意見を聞くことができました。総じて皆さん、交流しながら仕事ができる環境で旅の充実度が上がり、自由度の高さが心地良かったと、ツアーの仕組みに大満足しておりました。
やはり観光地での作業、しかも参加者との交流もあるということで仕事に集中できるのかと不安に思う方もいるようでしたが、実際にワーケーションをしてみるとオンオフを切り替えて楽しめたとのことです。
グループで参加された方が、次は1人で参加してみたいと仰っていたのも印象的です。1人で参加することで、さらに交流できる人たちの幅が広がるのかなと感じました。
まとめ
以上、ソーシャルルワーケーションについて、実体験を交えながら紹介させていただきました。
総括すると、こんな感じでしょうか?
- ソーシャルワーケーションを利用することで、さらに旅の充実度が上がった
- 多少能動的にならないと友人はできないかも…?
- 参加者たちと同じ空間で仕事をすることで、刺激を受け集中して作業できる
- 1週間は旅的にはちょうど良いが、参加者と仲良くなり初めで終わってしまうことも
- ツアーで仲良くなった参加者とは、東京に帰ったあとも交流が続いている
迷っている方は、ぜひ気軽に参加してみて欲しいです! 特に日頃のワーケーションに孤独やマンネリを感じている方は、確実にポジティブな環境の変化を味えるはずです。
参加者の方も仰っていたように、気の合う人がいなければ一人で籠っても快適に過ごせるホテルです。
自分のやりたいように自由に行動できるので、現状を変えたいのなら、気負いせず参加してみることをおすすめします。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
<書いた人>
miki/ワーケーションライター。東京(の端)と地方を行き来する2拠点生活。無類のカフェ好き。お問い合わせはこちら→mikiworkation@gmail.com